チワワドラのテレビドラマの裏通りたち

「チワワドラのテレビドラマ愛好世界」の裏通り話を中心に記事を書いていこうと考えています。出来るだけ深い探求に迫れたらうれしいです。

赤塚不二夫や「おそ松くん」、「おそ松さん」、大河ドラマにも多大な影響の片岡千恵蔵

 

ドラのいつどこでも ドラマ思想展開 大岡越前と丹下左膳の原作者の罪作り・3スターの競合合戦と成功者「名脇役・団徳麿(後編)」を公開いたしました。

 

個人的にも録画中の時期ですが、晩年の団徳麿は東映初のテレビドラマの「風小僧シリーズ」(目黒祐樹山城新伍がリレーで主演・1959~1960)にもところどころの話数に出演しています。

 

前回の裏通りにつながりますが、団徳麿も多数の出演を果たしたスター俳優たちの映画会社の映画作品がありました。細かく行くと時間が大量にかかるため、大まかに取り上げたいと考えています。

 

 

片岡千恵蔵片岡千恵蔵プロダクション、通称・千恵プロ1928~1937>

 

千恵プロは、当時の評価の基準として大きな権威を持っていた、キネマ旬報ベスト10に9作、他のベストテンも含めた全体で、17作の年間ベストテン作品を制作(個人プロの歴代でダントツの1位)、また、通産製作本数&主演100作以上に到達し、世界でも例を見ないほどに大成功を収めた個人や個人スターによる映画会社でした。

 

時代劇4大巨匠に数えられる大巨匠・稲垣浩、ナンセンス時代劇の形成・牽引者・伊丹万作、歴代の名撮影者・石本秀雄の3名の大物を輩出し、稲垣×千恵蔵、伊丹×千恵蔵の2大巨匠との両輪で名コンビを形成しています。

 

千恵プロは、1920年代後半から30年代後半の日本映画全体へ新風を巻き起こしました。また、原作者・脚本家として名を残す・伊勢野重任(いせの しげたか)も排出しています。

 

大きな関係者では名匠・山中貞雄とも4本の主演コンビが存在し、玉木潤一郎(戦後の東映片岡千恵蔵とコンビを組んでヒット作を連発した企画・製作者、当時は俳優)など、多くの有望な映画人も一時的に関与しています。

 

 

<千恵プロの喜劇、明朗時代劇、漫画やアニメへの影響>

 

千恵プロは、スター俳優による映画会社としてはもっとも成功したと評価しています。のちの股旅時代劇などの正統派として確立するジャンルの作品はもちろんですが、独自な明るい時代劇はナンセンス時代劇とも言われ、多くのコメディ喜劇作品や戦後の東映の明朗時代劇などの影響や形成にまで大きく関与しています。

 

片岡千恵蔵はその生涯を通じて、多数の方向で多大な功績を遺したことから多くの肩書きを持ちますが、この千恵プロの時期は”時代劇の貴公子”とも言われました。

 

 

<千恵プロが赤塚不二夫や「おそ松くん」や2016年にアニメがヒットした「おそ松さん」や漫画、アニメにつながる大きな影響>

 

 ナンセンス時代劇は影響力が現在も大きく、後世の漫画家・赤塚不二夫などのナンセンス要素にも影響を与えており、原作やアニメの「おそ松くん」や2016年にアニメがヒットした「おそ松さん」、ほかの数多くのテレビアニメにも多大な影響を与えています。

 

 

<団徳麿と片岡千恵蔵の千恵プロ時代>

 

団徳麿は千恵プロの1933「国定忠治」3部作や1933「風雲」前後篇、1935「白牡丹」などに主に出演。ここでは触れませんが日活や大映東映時代を含めたら膨大な共演数が存在しています。

 

 

<最近の大河ドラマと千恵蔵の影響>

「風雲」(原作・海音寺潮五郎)では、2018年の大河ドラマの予定の西郷隆盛(西郷吉之助)を片岡千恵蔵が演じています。

 

その他の片岡千恵蔵大河ドラマへの影響は、忠臣蔵の大石蔵之助、浅野内匠頭宮本武蔵織田信長新撰組近藤勇土方歳三独眼竜政宗伊達政宗北条時宗など幅広く多岐の方向に及んでいます。同時にその影響は歴代で最多です。

 

   

さらに2016年の大河ドラマ真田丸」で草刈正雄が演じていた真田昌幸片岡千恵蔵がメインの役柄では最初でした。1985年のNHKドラマの「真田太平記」の丹波哲郎よりも先に1979「真田幸村の謀略」の映画で演じていました。

 

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この記事はカテゴリーや内容が異常に増えすぎたので、修正を加えてのちに2つに分けて再公開の予定。