チワワドラのテレビドラマの裏通りたち

「チワワドラのテレビドラマ愛好世界」の裏通り話を中心に記事を書いていこうと考えています。出来るだけ深い探求に迫れたらうれしいです。

刑事ドラマに連結するGメン映画 忘れてはならない特撮テレビドラマ超貢献の名脚本家

 

 

 

 

 

チワワドラのテレビドラマ愛好世界 国民的2大探偵 金田一耕助俳優&明智小五郎俳優の秘蔵師弟関係を公開しました。

 

 

上記リンク先の表でも少し取り上げている「にっぽんGメンシリーズ」は「非情のライセンスシリーズ」にもつながっていますが、「にっぽんGメンシリーズ」はあのヒットドラマ『キイハンター』や『Gメン'75』にもつながっています。強力布陣、つまり無双といえば無双の影響力です。

『Gメン'75』はそのままGメンですが、『キイハンター』に何故と思う方もいるかもしれませんが、Gメンの題材を取り扱う回数が多数存在していました。これも明確な影響です。

 

 *キイハンターはキーハンターと間違えがちです。正確にはキイハンターであり、今後は気をつけていきます。

 

 

”刑事ドラマに連結するGメン映画 忘れてはならない特撮テレビドラマ超貢献の名脚本家”スタートです。

 

 

 

 

日本とGメンとその題材たちと映画

 

 

 日本ではGメンと映画やドラマで使用されることが多いわけですが、Gメンは英語だとG-men Government menの略です。Gメンは言い方は異なる場合もありますが、保安官や警備官です。

アメリカの場合で有名な部分はFBIことアメリカ連邦検察局に直属する、捜査係の警察官を意味し、 日本の場合は私服の保安官や警備官による麻薬Gメンや万引きGメン、密輸を取り締まる税関Gメンなどのように、本来の警察官としてわかる以外で捜査や摘発を行なう役人が基本です。

 

 

 

 

片岡千恵蔵の「にっぽんGメンシリーズ」とGメン題材

 

 

 

映画やドラマでは大麻の栽培工場や利用者を取り締まる麻薬Gメンや海を通じた拳銃の密輸や金塊密輸を取り締まる税関Gメンが多く描かれています。日本で最初にGメン題材を定着させた片岡千恵蔵の「にっぽんGメンシリーズ」もこの部分が大きく描かれています。

 

  片岡千恵蔵の「にっぽんGメンシリーズ」(1947~1951)ですが東横映画と東映映画の「にっぽんGメンシリーズ」は実は5つが作られています。

 

 

「にっぽんGメンシリーズ」の全体


1. 1948年『にっぽんGメン』 製作=東横映画 配給=大映 監督=松田定次 脚本=比佐芳武  主演=片岡千恵蔵 助演=月形龍之介 鈴木傳明 大日方伝 藤井貢 伊沢一郎 市川春代 折原啓子 杉村春子 加東大介 杉狂児 朝雲照代 原健作 美ち奴  東横映画オールスターキャスト

 

 *東横映画=のちの東映映画や東映

 

 

日本映画の最多代表作数、最多長編主演数を誇るなど、歴代最多の数十の功績を持つ歴代トップスター片岡千恵蔵と、日本映画のトップ助演俳優の月形龍之介を中心に、鈴木傳明、大日方伝、藤井貢は戦前に活躍した現代劇映画を中心の大スターが出演の強力布陣、大スターといっても千恵蔵や下記で登場の市川右太衛門よりは大きく劣ります。この2人は超大スターです。

 

日本の映画歴代上位のヒロイン女優の市川春代、彼女の場合は現在はきちんと取り上げられることが少ない映画スターで名女優です。戦前は一時的に高い人気を誇りましたが、映画の代表作が少ない部分が問題です。ですが映画に230作以上出演し、この本数はヒロインで活躍した映画女優で歴代上位(世界も含めて)です。テレビやマスコミが無視する市川春代はいずれ詳しく取り上げたいと考えています。

 

さらに『にっぽんGメン』は東横~東映中心に短期間ではあるが活躍した東映初期の専属女優の折原啓子、映画、テレビでも活躍した日本の舞台ナンバーワン女優の杉村春子、千恵蔵映画を長年支えた名脇役の原健作と杉狂児など豪華共演、

 

特別出演の美ち奴(みちやっこ)は、1930年代から1950年代にかけて多くのヒット曲を残した芸者上がりで唯一の国民的歌手も出演、NHKラジオは戦前の昔の歌をよく流しますが、彼女の歌はきちんと流しません。これは大きな問題です。

 

 

片岡千恵蔵だから実現できた当時としては最上級の幅広いキャスティングを実現と有名俳優の総勢14名で贈るオールスター映画、『にっぽんGメン』は日本映画の歴史やテレビドラマに与えた影響は大きく重要な作品です。

 

記念すべき第1作 多羅尾伴内シリーズ1作目『七つの顔』からに続く、歴代娯楽映画上位の巨匠監督の松田定次と名脚本家の比佐芳武、主演の千恵蔵のヒット映画を大量に残したゴールデンスリー、東映映画の1950年代の黄金期でもっとも活躍したナンバーワン撮影者の川崎新太郎が撮影。

 

 

 

 

 

日本映画スチール集 東横・東映チャンバラ黄金時代昭和20年代―石割平コレクション

 1948年『にっぽんGメン』と下記の1950年『にっぽんGメン 第二話 難船崎の血闘』は個人的に録画を保存していますが、残念ながら商品化されていません。この2本の製作の東横のキーワードが残るものをセレクト、これは時代劇本ですが、錦之助中村錦之助)、千代之介(東千代之介)が表紙です。

 

 

 

 

にっぽんGメン 第二話 難船崎の血闘とにっぽんGメン 不敵なる逆襲

 

 

 

2.1950年『にっぽんGメン 第二話 難船崎の血闘』 

製作=東横映画 配給=東京映画  監督=松田定次 脚本=比佐芳武 ダブル主演=片岡千恵蔵  市川右太衛門  助演=月形龍之介 大友柳太郎  市川春代 徳大寺伸  朝雲照代 淡谷のり子 戸上城太郎 進藤英太郎 加東大介 斎藤達雄 日守新一 水野浩  原健作 加賀邦男など 東横映画オールスターキャスト 

 

片岡千恵蔵市川右太衛門ダブルキャストの豪華配役に大映時代からの後輩の映画スター大友柳太郎(のちの大友柳太朗)、

さらに進藤英太郎(戦後は東映映画の味方側の好敵手や悪役俳優で活躍) 加東大介(戦後は東宝中心) 斎藤達雄(戦前から戦後の松竹映画中心に活躍) 戸上城太郎 日守新一 水野浩 原健作 加賀邦男は戦前から戦後の映画黄金期にかけて活躍した名優たち 特に進藤英太郎 斎藤達雄 原健作は多くの貢献を果たした大名優でした。

 

現在もテレビのモノマネ芸人などにより知名度が高めですが、淡谷のり子はレコード会社のテイチクの戦前から戦後の黄金期を代表するスター歌手も出演、映画は通産で10作ほど出演し、『にっぽんGメン 第二話 難船崎の血闘』は彼女の姿を見られる貴重な映画です。

朝雲照代は元宝塚少女歌劇団(25期生)、この後1957~1958年の大映時代劇映画の若手スター梅若正二(うめわかしょうじ)が主演した「赤胴鈴之助シリーズ」に出演したことがもっとも代表的な履歴とされていますが、この「千恵蔵のにっぽんGメンシリーズ」に下記の3作目を含めて3作出演したことも代表的な実積といえるでしょう。

 

 


3.1951年『にっぽんGメン 不敵なる逆襲』

製作と配給=東映 監督=佐伯清  脚本=柳川真一 主演=片岡千恵蔵(2役) 花柳小菊杉勇 進藤英太郎 月丘千秋 三島雅夫 山口勇 朝雲照代など、

 

片岡千恵蔵の数少ない現代劇映画の主演の2役で魅せるにっぽんGメンシリーズ第3弾、「千恵蔵のにっぽんGメンシリーズ」最終作、戦前の日活現代劇映画から活躍の大名優と映画監督の2刀流で活躍した小杉勇や千恵蔵映画の常連女優であり、演技派ヒロイン女優の花柳小菊も出演、進藤英太郎三島雅夫のいなくてはならないレベルで貢献した東映の助演名優コンビも出演

 

月丘千秋はあまり出演作には恵まれませんでしたが東横~東映を中心に活動し、宝塚少女歌劇団を経て映画女優となり、戦後は日活映画を中心に活躍したの月丘夢路の妹、戦前の千恵プロの助監督経験を持ち、再会を果たした千恵蔵が恩人の名匠佐伯清は、この作品で東映映画第1作、数年後に正式に東映移籍のつながったという意味でも『にっぽんGメン 不敵なる逆襲』は重要な映画でした。

 

 

 

 

にっぽんGメン 特別武装班出動にっぽんGメン 摩天楼の狼

 

 

 

4.1956年『にっぽんGメン 特別武装班出動』  

製作と配給=東映 監督=小石栄一 脚本=春万作 主演=波島進 助演=高倉健 堀雄二 松本克平 藤井貢 小沢栄(のちの小沢栄太郎) 伊藤久哉 浦里はるみ 加藤嘉 須藤健 高木二朗など 

 

事実上のにっぽんGメンシリーズの第4作、千恵蔵以外の1作目、1956年に高倉健俳優座の研修を経て東映映画でデビューした1年目の映画出演作。

 

片岡千恵蔵の直属後輩の波島進や高倉健がメインキャスト、東映と提携していた俳優座の名優の小沢栄(のちの小沢栄太郎)や伊藤久哉も出演、波島進は後のテレビドラマ『特別機動捜査隊』(にっぽんGメンシリーズを片親にしている)に直接につながることになることでも重要な映画、監督の小石栄一は120作を越す多作の映像化映画監督の名手、東映では河津清三郎などの主演の「魚河岸の石松シリーズ」をヒットさせたことでも知られる。

 

 

5.1956年『にっぽんGメン 摩天楼の狼』 

製作=第二東映、配給=東映 監督=伊賀山正光 脚本=田代淳二 高久進 出演=梅宮辰夫 三田佳子 波島進 故里やよい 佐々木孝丸 梶すみ子 室田日出男 増田順司 など

 

主演=梅宮辰夫とヒロイン=三田佳子のコンビで一時的に売り出していた時期のコンビ作、「にっぽんGメンシリーズ」第5弾、梅宮辰夫と三田佳子のコンビは残念ですが当たりませんでした。あえて言うならこの『にっぽんGメン 摩天楼の狼』が代表的な作品といえる胃でしょう。

 

東映が俳優や監督などの若手育成と更なる飛躍のために創設した”第二東映”の映画、シリーズ唯一の第二東映作品(事実上の東映ではあるが)

 

監督の伊賀山正光(別名=伊賀山正徳)は多作の映画映像化監督で月形龍之介の「水戸黄門漫遊記シリーズ」の骨組みを手掛け、現代劇は南廣(別名=南広)の「拳銃を磨く男シリーズ」など、多くのヒット作を残した。テレビドラマでは「特別機動捜査隊」や「非情のライセンスシリーズ」にも多数参加、長期間活躍 東映が当たらなかったが主演=梅宮辰夫とヒロイン=三田佳子のコンビで売り出していた時期のコンビ作のシリーズ第5弾

 

特撮もの30分ドラマやテレビアニメ、1時間ドラマなどで活躍した名脚本家の高久進も参加しています。

 

 

 

 

日本の特撮テレビドラマに大きく貢献した名脚本家 高久進

 

 

高久進上原正三と並んで”特に日本の特撮テレビドラマに大きく貢献した名脚本家”、事実上の双璧級とも言え、代表参加作はカルトな評価のある特撮要素の有名参加作は『忍者部隊月光』や手塚治虫原作の『マグマ大使』(ピー・プロダクション、1966~67)、水木しげる原作の『悪魔くん』(1966、東映悪魔くんの最初の映像化)、『キャプテンウルトラ』(1967、ウルトラシリーズ、全体は東映、部分的に円谷プロ)、『コメットさん』(1967~68、国際放映)『緊急指令10-4・10-10』(1972、円谷プロ)、『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975~77、東映スーパー戦隊シリーズで第1作)、『宇宙刑事ギャバン』(1982~83、東映宇宙刑事シリーズとメタルヒーローシリーズの1作目、)、『宇宙刑事シャリバン』(1983~84、東映)、『超人機メタルダー』(1987~88、東映)など1990年代のスーパー戦隊シリーズを含めるとさらに多数、ここでの主な代表作は全て視聴済みですが、1966~1988で参加しています。

 

 *『忍者部隊月光』は10年以上前のCS放送キッズステーションで現存話数のみ視聴しています。

 *『忍者部隊月光』や『コメットさん』も特撮要素あり、『悪魔くん』はのちのテレビアニメが作られ、『コメットさん』はのち再ドラマ化やアニメでも映像化される。

 

 

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*『忍者部隊月光』です。

 

 

 

 

高久進のテレビアニメの代表的な参加作と1時間のテレビドラマの代表作

 

 

高久進のテレビアニメの代表的な参加作は『ゲゲゲの鬼太郎』(1968の第1シリーズ)、『サイボーグ009』(1968の第1シリーズ)、『マジンガーZ』と劇場版(1972~74、題材最初の映像化)、『キューティーハニー』(1973、題材最初の映像化)、『グレートマジンガー』(1974~75)など、表記しているものは全て東映動画(現・東映アニメーション

 

1時間のテレビドラマの代表作は『キイハンター』(作品は1968~73、東映、多数参加)、『Gメン'75』(1975~82、東映、全体を牽引した事実上のチーフ脚本)「はぐれ刑事純情派シリーズ」(作品全体は1988~2005、間に空きはあるが1~8シリーズに部分参加)、

長編ドラマシリーズは真野あずさの主演の代表的長編ドラマシリーズ『女弁護士高林鮎子』(作品全体は1986~2005の全34作、高久進は1~18作まで参加、18作までのほぼ全体の脚本、これも東映)、

 

 

 

1956年『にっぽんGメン 摩天楼の狼』は高久進の映画脚本の代表的作品(テレビアニメの延長作は含まない)だったといえるかもしれません。しれは自身も脚本で参加した「にっぽんGメンシリーズ」の流れを組んだテレビドラマの『Gメン'75』のチーフ脚本であることも物語っています。高久進は全体的に東映の脚本家を一筋に通した人物でしたし、その幅広い彼の功績や功労は忘れてはなりません。

 

 

 

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